米国のGDP成長率(4-6月期速報値)~個人消費主導で成長加速~
米国のGDP成長率(4-6月期速報値)~個人消費主導で成長加速~
【ポイント1】成長率は前期比年率+2.3%
1-3月期の同+0.6%から加速
■米商務省が7月30日に発表した2015年4-6月期の実質GDP成長率(速報値)は、前期比年率+2.3%となりました。市場予想の同+2.5%(ブルームバーグ集計)には及ばなかったものの、1-3月期の+0.6%から加速しました。
■定例の年次改訂により、1-3月期の成長率は当初の公表値▲0.2%から上方修正されました。設備投資が同じく▲2.0%から+1.6%に改訂されたことが主因です。
【ポイント2】個人消費が回復
設備投資は引き続き低迷
■4-6月期を需要項目別にみると、個人消費は前期比年率+2.3%と前期の同+1.8%から伸び率が加速しました。サービス支出が堅調だったうえ、前期に伸び悩んだ耐久財および非耐久財が持ち直したためです。
■住宅投資は同+6.6%でした。前期の同+10.1%から鈍化したものの、堅調を維持しています。他方、企業の設備投資は同▲0.6%と、小幅ながらマイナス成長となりました。エネルギー価格の低迷から探鉱・開発投資が落ち込んだことが原因です。
【今後の展開】今後も順調な成長が見込まれ、早ければ9月に利上げの公算
■その他の項目では、純輸出(輸出マイナス輸入)の寄与度が前期の▲1.9%から+0.1%へ改善したのが目を引きます。西海岸の港湾ストが終結したことで、輸出の伸び率が1-3月期の▲6.0%から+5.3%へと急回復したためです。内需の拡大で輸入は引き続き増加しましたが、輸出の急増で吸収しました。
■今回の結果から、1-3月期の減速が港湾ストなどの特殊要因による一時的なものだったことが明確になりました。雇用増を背景に個人消費が堅調を維持していることから、設備投資も今後、勢いを強める見通しです。米経済は緩やかに成長を加速させていくと予想されます。早ければ9月のFOMCで利上げが実施される見込みです。
(2015年7月31日)
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