衆議院選挙後の株価動向を検証 自民党の絶対安定多数は株価にプラス
衆議院選挙後の株価動向を検証
自民党の絶対安定多数は株価にプラス
【ポイント1】衆議院選挙で政権運営は安定化へ
自民党の絶対安定多数局面での株価は堅調
■政権選択選挙となった今回の衆議院選挙は、自民党が公示前からは議席数を減らしたものの、単独で261議席と絶対安定多数を確保する結果となりました。政権運営の安定化が担保されたことや経済対策への期待から、週明け1日の日経平均株価は先週末比754.69円高の2万9,647.08円となりました。
■2000年以降行われた衆議院選挙は今回が8回目ですが、過去7回の衆議院選挙で自民党が単独で絶対安定多数となったのは4回あります。衆議院選挙の前営業日終値を100として、60営業日までを見ると、100を超えている4回はすべて自民党が絶対安定多数となった局面です。外部環境にもよりますが、政策に対する期待は続くと見られ、年内の日本株式市場は堅調に推移する可能性が高いと思われます。
【ポイント2】絶対安定多数局面での株価上昇と持続性
上昇期間は最短で3カ月、最長で7カ月
■自民党が絶対安定多数となった局面に絞って、衆議院選挙後、日経平均株価が高値を付けるまでの局面を整理しました。
■日経平均株価の上昇期間が最も長かった局面は2005年9月からの7カ月間で、上昇率が最も高かった局面は2012年12月から2013年5月までの60.5%でした。最も短期間で上昇率が低かった局面が2017年10月から2018年1月までの3.2カ月間、12.4%でした。今回の衆議院選挙にこれらを当てはめると、日経平均株価で3万2,000円台が、来年1~2月頃にも見えてくることになります。
【今後の展開】経済対策の迅速な打ち出しに期待
■自民党が絶対安定多数となった局面では、2005年を除いて数カ月以内に経済対策が打たれています。今回、岸田首相は新型コロナウイルスの感染拡大で、大きな打撃を受けた経済の立て直しに向けて、大型の経済政策を11月中旬に取りまとめる方針を明らかにしています。詳細はこれからですが、給付金の支給や観光需要喚起策(GoToトラベル)の再開に加え、クリーンエネルギー投資も視野に入っている模様です。経済対策を盛り込んだ21年度補正予算案は、12月のできるだけ早い時期に成立する見通しです。経済対策の規模は数十兆円と見られおり、迅速な打ち出しが期待されます。
(2021年11月4日)
印刷用PDFはこちら↓
衆議院選挙後の株価動向を検証 自民党の絶対安定多数は株価にプラス
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会