緩やかに回復する日本の小型株市場 リビジョン・インデックスがゼロを上回れば堅調さが継続へ
緩やかに回復する日本の小型株市場
【ポイント1】堅調に推移する小型株
グロース株がけん引
■日本株式市場は3月を底にした反発が続いています。特に小型株(TOPIX Small)は、グロース株にけん引され、東証株価指数(TOPIX)よりも上昇しています。米国株式市場が「情報技術」、「グロース株」をけん引役に堅調に推移したことが、日本の小型株市場にも追い風となりました。TOPIX Smallは9月14日の戻り高値まで+40.0%上昇しました。中でも小型株グロース指数は+48.1%に達しました。ちなみに小型株バリュー指数は+32.2%で、TOPIXの+33.5%とほぼ同じです。
【ポイント2】菅自民党総裁が誕生
景気政策への期待が高まる
■今後の日本株式市場を見通す上で、新政権の政策は重要です。自民党総裁選は菅氏が勝利し、16日の臨時国会で首相に指名され、新内閣が発足することになります。菅氏は、これまでの緩和的な金融・財政政策を継続すると見られ、10月に召集される可能性のある臨時国会では、20年度の第3次補正予算による景気対策が打ち出される可能性も指摘されます。財政規模の拡大は景気の上振れ要因となるだけに、株式市場にはプラス要因となりそうです。
【今後の展開】リビジョン・インデックスがゼロを上回れば、株式市場の堅調さが継続へ
■製造業は生産活動が徐々に回復しており、輸出関連株の業績と株価に寄与すると期待されます。業績の回復期待が株価を下支えしており、業績の上振れ・下振れを見るリビジョン・インデックスも5月を底に回復モメンタムを強めています。
■今後は、リビジョン・インデックスがゼロを上回るか、が注目されます。2010年以降、ゼロを上回る局面で株式市場は総じて堅調に推移しているためです。米大統領選挙というリスク要因がありますが、世界景気の回復基調は続く見通しです。また、日本の新政権の政策により、内需系企業を中心にリビジョン・インデックスが更に上昇し、ゼロを上回る可能性があります。この場合、特に小型株市場にプラスに寄与すると期待されます。
(2020年9月16日)
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