2026年の日本株見通しを上方修正

2026/02/20

2026年の日本株見通しを上方修正

    • 2026年末の新たな着地水準についてTOPIXは4,100ポイント、日経平均は61,500円を予想。
    • 近年日本株を大きく押し上げた物価と賃金の上昇や、資本効率改善の動きは今年も継続とみる。
    • 企業業績は来年度改善へ、ここから先は高市政権の財政運営やAI相場の持続性などに要注目。

2026年末の新たな着地水準についてTOPIXは4,100ポイント、日経平均は61,500円を予想

弊社は2月17日に日本株の見通しを上方修正しました。修正の主因は、弊社の想定よりもかなり早いタイミングで1月23日に衆議院の解散が決定され、その後2月8日に投開票が行われた衆議院議員選挙において、自民党が単独で定数の3分の2を超える議席を確保し、弊社の予想を上回る歴史的大勝を収めたことです。高市早苗首相の政権基盤が安定し、各種政策の実現性が高まったため、日本株の上昇余地は拡大したと判断しました。

弊社は、2026年12月末における東証株価指数(TOPIX)の12カ月先予想1株あたり利益(EPS)を約240ポイント、株価収益率(PER)を約17倍と想定した上で若干の調整を加え、2026年12月末のTOPIXの着地水準を 4,100ポイントとしています(図表1)。日経平均株価については、日経平均をTOPIXで割って算出するNT倍率を約15倍と想定し、2026年12月末の着地水準を61,500円に設定しています(図表2)。

近年日本株を大きく押し上げた物価と賃金の上昇や、資本効率改善の動きは今年も継続とみる

近年の日本株を大きく押し上げたと考えられる国内「マクロ」環境の変化、すなわち「物価の上昇」や「賃金の上昇」はこの先も続くとみています。生鮮食品を除く消費者物価指数は、物価高対策などにより、前年比の伸び率が年内に2%を割り込む場面も予想されますが、基調的な物価の伸びは2%程度を維持すると考えています。また、弊社は2026年の春季労使交渉(春闘)における平均賃上げ率は5.0%と、引き続き高い伸びを見込んでいます。

企業レベルの「ミクロ」においても、東京証券取引所が市場を再編し(2022年4月)、資本コストや株価を意識した経営を企業に要請した(2023年3月)ことを受け、株主還元強化や事業再編などによる資本効率改善の動きはさらに広がると予想します。2026年はコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改訂に伴い、企業が現預金を成長投資などに活用すれば、ROE(自己資本収益率)の更なる改善も期待されます。

企業業績は来年度改善へ、ここから先は高市政権の財政運営やAI相場の持続性などに要注目

企業業績について、弊社は金融とソフトバンクグループを除く372社の見通しを作成しており、2025年度は前年度比で売上高が+1.0%、営業利益は+2.7%、経常利益は+1.8%、純利益は+0.6%と控えめな見方をしています。ただ、2026年度は人工知能(AI)向けを含む半導体およびデータセンター需要の増加や、米関税引き上げへの企業対応の進展などから、大きく持ち直し、順に+3.7%、+14.6%、+13.2%、+15.0%と2ケタの増益を予想しています。

この先、国内では、高市政権が財政規律に配慮し、市場の信認を得られるような財政運営に努めることができるか、また、日銀が適切な金融政策を遂行することができるかが注目されます。海外では、米AI関連企業の業績やAI相場の持続性、米国経済と金融政策の行方、米中間選挙を控えたトランプ米大統領の動き、中東情勢やロシア・ウクライナ情勢などは市場の関心が高く、日本株を見通す上でも慎重な見極めが必要と思われます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

 

 

 

(2026年2月20日)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
市川レポート 経済・相場のここに注目   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
主要国のマクロ経済や金融市場に関する注目度の高い材料をとりあげて、様々な観点から分析を試みます。
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものであり、投資勧誘を目的として作成されたもの又は金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。本資料を投資の目的に使用したり、承認なく複製又は第三者への開示等を行うことを厳に禁じます。
●当資料の内容は、当社が行う投資信託および投資顧問契約における運用指図、投資判断とは異なることがありますので、ご了解下さい。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ