日経平均株価の押し上げに貢献した主な銘柄

2019/11/07

市川レポート 日経平均株価の押し上げに貢献した主な銘柄

  • 日経平均は8月末から2,600円近く上昇、このうち25%は寄与度上位5銘柄のみの上昇による。
  • 寄与度上位5銘柄はいずれも値がさ株だが、騰落率の観点からは、それほど目立ったところはない。
  • 日経平均はその構成上、外需銘柄の動きに敏感で、特に外需の値がさ株の影響を大きく受ける。

日経平均は8月末から2,600円近く上昇、このうち25%は寄与度上位5銘柄のみの上昇による

日経平均株価は、米中貿易摩擦問題が再燃した8月に大きく値を崩した後、9月以降は反転し、上昇する展開となりました。11月5日には、23,251円99銭で取引を終え、2018年10月以来、約1年1カ月ぶりに終値ベースで23,000円台を回復しました。8月30日から11月6日までの期間でみると、日経平均株価は12.6%上昇し、上げ幅は2,599円45銭でした。

この上げ幅に対し、寄与度が最も大きかったのは、ファーストリテイリングの231円95銭でした。その次に大きかったのは、ファナックの115円92銭です。以下、順にTDKの110円65銭、東京エレクトロンの109円51銭、ダイキン工業の89円87銭となっています(図表1)。5銘柄の寄与度を合計すると、657円90銭になりますが、これは上げ幅の約25%に相当します。

寄与度上位5銘柄はいずれも値がさ株だが、騰落率の観点からは、それほど目立ったところはない

日経平均株価は、構成銘柄の平均値によって算出されるため、株価水準の低い銘柄(低位株)よりも、高い銘柄(値がさ株)の値動きに、より大きな影響を受けやすい傾向があります。前述のファーストリテイリングなどの5銘柄は、いずれも値がさ株であり、これら5銘柄の上昇だけで、225銘柄で構成される日経平均株価を、8月末から約25%押し上げたことになります。

ただし、騰落率という観点に立つと、これら5銘柄はあまり目立たないことが分かります。実際、寄与度1位のファーストリテイリングの騰落率は+10.3%と、全体では154位にとどまります。以下、ファナックは+17.3%で87位、TDKは+36.2%で11位、東京エレクトロンは+15.9%で97位、ダイキン工業は+18.9%で71位となります。つまり、寄与度上位の値がさ株は、必ずしも騰落率上位ではない、ということになります。

日経平均はその構成上、外需銘柄の動きに敏感で、特に外需の値がさ株の影響を大きく受ける

参考までに、日経平均構成銘柄のうち、8月末からの騰落率が最も大きかったのは、川崎汽船の62.9%、次に太陽誘電の48.6%、以下、三井金属鉱業の45.4%、SUMCOの45.2%、大平洋金属の40.5%で、外需の銘柄が目立ちます。なお、日経平均株価を構成する225銘柄を東証33業種で分類すると、電気機器が27銘柄で全体の12%とトップシェアを占め、以下、化学が18銘柄で8%、機械が15銘柄で6.7%、輸送用機器が13銘柄で5.8%となります。

また、11月6日時点において、日経平均株価を構成する値がさ株の上位20銘柄について、東証33業種で分類したものは図表2の通りです。これをみると、値がさ株の上位20銘柄のうち、外需の比率は65%、内需の比率は35%となっています。以上より、日経平均株価の特徴として、①景気敏感な外需の変動に影響を受けやすく、②外需のなかでも特に値がさ株の動きに大きな影響を受けやすい、という点があげられます。

※騰落率の順位は、10月1日にエムスリーと銘柄入れ替えとなった東京ドームを含め、226銘柄で算出しています。個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2019年11月 7日)

市川レポート バックナンバーはこちら

http://www.smam-jp.com/market/ichikawa/index.html

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
市川レポート 経済・相場のここに注目   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
主要国のマクロ経済や金融市場に関する注目度の高い材料をとりあげて、様々な観点から分析を試みます。
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものであり、投資勧誘を目的として作成されたもの又は金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。本資料を投資の目的に使用したり、承認なく複製又は第三者への開示等を行うことを厳に禁じます。
●当資料の内容は、当社が行う投資信託および投資顧問契約における運用指図、投資判断とは異なることがありますので、ご了解下さい。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会