GPIF、逆張りの投資行動

2021/02/08

▣ 2020年10-12月期も大幅な黒字

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2月5日、2020年10-12月期の運用実績を公表しました(図表1)。内外の中央銀行が大規模な金融緩和を継続する中、新型コロナウイルスのワクチン普及や各国の経済対策などを背景にしたV字の景気回復への期待などから、株価が大きく上昇したことが寄与し、10兆3,528億円の黒字となりました。

▣ 大きく上昇した国内株式、外国株式は売却

GPIFは今年度から、基本ポートフォリオについて、前年度までの国内債券 35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%の構成割合を変更し、それぞれ25%としました。また、今年度から為替ヘッジ付き外国債券と円建て短期資産を国内債券に、外貨建て短期資産を外国債券に合算しました。

2020年10-12月期は、9月末時点で基本ポートフォリオの25%を上回っていた国内債券、外国株式の構成割合が低下した一方、25%を下回っていた外国債券、国内株式の構成割合が上昇しました。

国内債券については売却により、12月末の構成割合が23%台まで低下しました。外国債券については、9月末時点では23%台の構成割合が、5兆円程度の買い増しと収益増により、25%台後半まで上昇しました。

国内株式については構成割合が上昇しましたが、株式相場による資産額の押上げが大きく、買い増しではなく、8,800億円程度売却した模様です。外国株式についても、4兆円を超える大幅な売却があったとみられますが、株価の上昇により、構成割合は25%台を維持し、資産額も増加しました。

▣ 国内資産は維持、外国債券は買い増し、外国株式は売却の方向か

足元では、国内債券の構成割合は23%程度まで低下している可能性があります。外国債券についても25%程度に低下している模様です。一方、国内株式、外国株式の構成割合は上昇し、特に外国株式については26%を上回っている可能性があります。

外国債券、国内株式、外国株式については、構成割合を25%台に収める意図が見受けられます。今後、相場が大きく動かないことを前提にすると、国内債券の一段の売却は限定的、外国債券については若干の買い増し、国内株式については維持か若干の売却、外国株式については若干売却し、25%台に戻すことも想定されます。

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=9&type=env

 

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