嵐去り黒雲消え、陽光に浮上する日本優位

2018/04/25

【ストラテジーブレティン(198号)】

(1) 株式需給要因、著しい好転

 株式市場をめぐるテクニカル指標は著しい好転を見せている。①常に株価底入れと急騰を先導してきた空売り比率が、3月末統計開始以来最高の50%まで上昇した後急低下している。②外国人の日本株売りが2~3月に9兆円と空前に達したが、その過半が先物売りであり、買い戻しが予想される。③企業業績は好調、株価下落によりPERは12倍台とアベノミクス開始前の低水準に戻った。④懸念要因とされてきた円のショートポジションの積み上がりが一掃された、⑤米国長期が金利節目のほぼ3%に達す、などである。テクニカル面では急反発の条件が整いつつある。

2~3月の株価クラッシュにファンダメンタルズの根拠があったとすれば、トランプ政策のちゃぶ台返し(米朝武力衝突または米中貿易戦争が国際貿易を破壊すること)であり、3月23日の世界株式クラッシュ、日経平均株価底割れはその懸念を織り込んだものであったが、その可能性は当面完全に排除された。3月の底割れで需給は完全に大転換の条件を作ったと言える。

 

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