18年10-12月期GDP速報(日本)~市場は今後どう動く?
2019/02/14
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前期比年率+1.4%でした。自然災害で落ち込んだ前期から内需が回復しました。
- 補正予算や手厚い消費税増税対策等の財政出動によって、19年は景気が加速すると予想しています。
- 米利上げ打ち止めで為替相場は円高気味ながら、底堅い景気で株価は強含みに推移すると考えます。
経済活動は正常化
本日、内閣府が発表した18年10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+1.4%でした。7-9月期は相次いだ自然災害の影響で落ち込みましたが、経済活動は正常化し、内需主導でプラス成長へ回復しました。
実質GDP成長率に対する寄与度は、個人消費が+1.3%、設備投資が+1.5%と家計、企業の両輪がかみ合った成長の形でした。一方、外需(純輸出)は-1.2%で3期連続マイナスでした。対中輸出の減速などが影響しました。
18年の実質GDP成長率は、2度の前期比マイナス成長もあり、結局+0.7%にとどまりました。しかし、約2.7兆円の平成30年度補正予算や、GDP比0.5%程度とされる消費税増税対策といった財政出動により、19年は景気が加速する(成長率は+1.0%)と予想しています。
市場は波乱から鎮静へ
18年のドル・円相場、株価は波乱含みでした。世界的な景気の先行きに対する不安感増大に加え、米中貿易摩擦や、イギリス、ドイツ、フランスといった欧州の中心的な国が政治的に動揺するなど、経済外的な不透明感も膨らみました。
19年は、欧米金融当局が緩和気味のスタンスに転じたこともあり、景気が失速する可能性は後退したと見られます。また、政治的なリスクについては、年前半には大方方向性の見極めが可能になると見込まれ、市場は次第に落ち着くと考えます。ドル・円相場は、米金融政策の緩和スタンスへの転換から円高気味の推移が見込まれる一方、株価は、底堅い景気によって、最近見られる企業業績の下方修正は限定的と見られ、割安感も手伝って徐々に水準を切り上げると予想しています。
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