FOMC~米長短金利、為替相場の展望

2018/09/27 <>
  1. FF金利を2.0-2.25%へ引き上げました。好調な景気と目標前後のインフレ率から方針通りの動きです。
  2. 経済見通しに大きな変化はありませんでした。利上げは20年頃まで続き、3%強がピークとされています。
  3. ドル・円相場は、今後の利上げを半ば織り込んでいるものの、日米金利差拡大で当面底堅いと考えます

予定通り

9月25-26日、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれました。政策金利のFF金利は、誘導水準が0.25%引き上げられ、2.0-2.25%となりました。好調な景気に加え、インフレ率(ここではPCE価格指数)が、コア(食品・エネルギー除く)でも政策目標+2%に届いた(7月時点)ことを受け、今年後半に0.25%×2回の利上げ実施という、FOMCメンバーの想定に沿った政策判断がなされた形です。

FOMCメンバーの経済見通し(3、6、9、12月発表)によると、18年は、実質GDP成長率が6月時点の+2.8%から+3.1%へ上方修正され、インフレ率については横ばいで+2.1%でした。全体的に目立った変化はありませんでした。FF金利誘導水準の想定も、右下図のとおり6月時点と同じでした。利上げは年内は1回0.25%、19年は3回0.75%、20年は1回0.25%となり、今回新たに加わった21年は横ばいで、3.25-3.5%が着地点になるという想定です。利上げに伴い、19年以降は景気が減速しますが、19~21年平均で+2.1%と、ほぼ潜在成長率並みの景気拡大が想定されています。

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3%台前半で長短フラット化

想定通り利上げが実施された場合、米金利は、長期は今後の利上げをほぼ織り込み、横ばいと見られる一方、中短期は利上げに応じて上昇し、来年末頃には3%台前半でほぼフラット化(長期から短期までほぼ同水準)すると見込まれます。ドル・円相場も、今後の利上げを半ば織り込んでいると見られ、上昇余地は大きくないと思われますが、当面は日米金利差の拡大が続くため、底堅く推移すると見込まれます。

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