ユーロ圏の5月景況感について
2018/05/28
<投資信託>
- 5月のIFO指数は前月比横ばいの102.2。期待指数が弱含みで、米通商政策への警戒感が見られます。
- ユーロ圏PMIが、12、1月からの反動もあり依然弱い推移です。他指標では下げ止まる動きもあります。
- 域内景気の見方は大きく変わらず、景況感は今後底堅く推移し、ユーロ相場は下げ止まると考えます。
全般弱めも一部下げ止まり
5月のユーロ圏景況感指標は全体的には弱い内容でした。独調査機関CESIfoが発表したドイツ企業景況感指数(IFO指数)は、前月比横ばいの102.2でした。現況指数が同+0.2となったものの、期待指数が同-0.2となり双方相殺の形でした。自動車に対する関税強化を打ち出すなど、保護主義的な米国の通商政策に対する企業の警戒感が根強いと見られます。
その他の景況感指標では、PMI(総合)が前月比-1.0の54.1と弱い一方、ZEW指数◇(期待)は同+0.5の+2.4、センティックス指数☆(総合)が同-0.4の19.2と下げ止まる兆しも見られます。PMIはIFO指数をはじめ、他の景況感指標と比べると12、1月の水準が相対的に高かったため、反動もその分大きいと見られます。また、4月後半以降、ユーロ相場が対ドルで5%程度下落していることもあり、ユーロ高による輸出面での懸念が和らいでいる側面もあると思われます。
ユーロはほどなく下げ止まりか
足元でのユーロ相場の下落は、年明け後の好況一服が金利上昇期待を後退させ、米国との金利差拡大が目立ってきたことが背景にあると思われます。
しかし、世界景気に対する見方は大きく変わわず、ユーロ圏は、+2%ペースの経済成長が続くと予想しています。年央以降は景況感も底堅くなり、ユーロ相場は下げ止まると考えます。
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