インドネシアの金融政策~資本市場動揺の先は?
2018/03/23
<投資信託>
- 政策金利は4.25%で据え置きでした。国内の経済情勢に対して適正と評価、中立スタンスを続けます。
- 株式、為替共に世界的な資本市場の動揺に振らされていますが、株価は割安感も出てきています。
- インフレなき安定成長の見方は変わらず、市場が落ち着いた後の株価、通貨ルピアの回復に期待です。
国内経済の安定と資本市場の動揺を両にらみ
21-22日、インドネシア銀行(BI、以下、中銀)の定例理事会が開かれ、政策金利であるBIレート(7日物レポ金利)は、6ヵ月連続で4.25%に据え置かれました。
安定した物価環境が続いています。2月のCPIは前年同月比+3.18%と、インフレ目標(+3.5±1%)内の低めの水準を推移しています。足元、生鮮食品が押し上げる一方、エネルギーは安定する方向にあり、先行きさらに減速する可能性が高まっています。中銀は、国内の経済情勢に照らして現在の政策金利の水準を適正とし、中立スタンスをとっています。物価安定がさらに進めば追加利下げが実施されることも否定できませんが、最近の世界的な資本市場の動揺に対する警戒もあり、当面、政策変更の可能性は低いと思われます。
目先は波乱含みも投資妙味あり
株式市場、ルピア相場は、2月初めからの世界的な資本市場の動揺に振らされています。代表的株価指数のJCI(ジャカルタ総合指数)は、年初来高値からの下落率が約8%に達し、ルピアは同じく、対ドルで約3%、対円で約9%の下落率となっています。
株価は、年末前後の相場上昇で割安感が薄れていましたが、下落によって再び割安感が出ています。予想EPS(1株当たり利益)(向こう12ヵ月ベース)は、こうした中でも着実に積み上がっています。インフレなき安定成長が続くとの見方は変わっておらず、資本市場の落ち着き待ちです。一方、ルピア相場は、一時1ドル13800ルピア台を付け、約2年ぶりの安値となっています。安定した物価環境に照らすと、投資資金流入の余地はあると思われ、株式、為替共に目先は波乱含みながら、資本市場の動揺が一段落した後の回復に期待です。
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