1月の米国雇用統計について~金利上昇、株価下落の行方は?

2018/02/05
  1. 非農業部門雇用者数は前月比+20.0万人、雇用は引き続き堅調で、賃金の伸びも上昇しました。
  2. 賃金の伸びは管理職以上かつ高賃金業種によるもので、全体は底上げされていない印象です。
  3. インフレ率押し上げはあくまでも緩やかで、足元の金利上昇、株価下落はならされていくと思われます

堅調な雇用続く

2日に米労働省が発表した1月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比+20.0万人と、2カ月ぶりの20万人の大台に乗せました。12月に予想外に減少した小売業の反動増の影響が大きく、その他では大きな動きはなく、着実な雇用増加が続いています。

失業率は4カ月連続の4.1%でした。雇用者数が着実に増加する中、これまで就職を諦めていて、失業者にカウントされていなかった人(非労働力といいます)が、次々に労働市場に参入して(就職までは失業者となる)います。雇用者増加と失業者増加があいまって失業率が下がらなくなっていると見られ、雇用環境がピークに差し掛かっているというにはまだ時期尚早ではないかと思われます。

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さらなる金利上昇には賃金の“真の”底上げが待たれる

民間企業時間当たり平均賃金(以下、単に賃金)は前年同月比+2.9%と、09年6月以来の高水準となりました。市場で、金利上昇の加速が意識され、株価下落の一因にもなったと見られます。一部では、利上げ回数が増えるとの見方も出てきました。

ただし、非管理職でみた賃金の伸び率は前年同月比+2.4%にとどまっており、+2.9%という数字は管理職もしくは高賃金業種の伸びに支えられ、すそ野の広がりが感じられません。米長期金利(10年国債利回り)は約4年ぶりに2.8%台へ上昇しましたが、さらなる上昇には非管理職の賃金も底上げされる展開が待たれ、インフレ率の押し上げ効果も依然緩やかと思われます。なお、株価下落は、短期的にかなり上昇していたこともあり、売りの格好の理由が与えられたためと見られ、金利上昇も株価下落も次第にならされていく公算が大きいと見込まれます。

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