中国の17年10-12月期GDP統計について
2018/01/19
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前年同期比+6.8%で前期と同水準でした。外需主導の成長になったと見られます。
- 中央は、18年は成長の質の向上を重視しており、成長率自体はやや下がる方向と見込まれます。
- 中立的ながらやや引き締め気味な金融政策スタンスの下、中国元は強含みで推移すると見込まれます。
同時進行的に好調な世界経済の恩恵か
18日、中国国家統計局が発表した17年10-12月期の実質GDPは、前年同期比+6.8%でした。前期と同水準であり、減速気味と言われながらも中国経済は底堅く推移していることが示されました。この結果、17年の年間成長率は+6.9%となり、目標の+6.5%を上回りました。
個人消費は減速したと見られます。小売売上高前年同月比の10-12月平均は+9.9%と、7-9月平均の同+10.3%から低下しました。一方、固定資産投資は同じ比較で+5.3%から+6.3%へ上昇しました。設備投資が強まったと見られます。また、7-9月期に対して輸出が加速し、同時進行的な世界経済の拡大の恩恵を受けたと見られます。当局は、目標以上の成長を達成しながらも、18年は成長の質を重視しており、過剰生産力・債務の調整が続く中で、減速する方向が見込まれます。
引き締め気味の金融政策スタンスが元を下支え
金融当局は、市場の調節に適用している短期金利の小幅上昇を容認し、中立的ながらもやや引き締め気味のスタンスを採っています。
活発な貿易の下で、外貨準備高が緩やかな増加基調となっていることと、現在の金融政策スタンスを考慮すると、現在、すでに強含みで推移している中国元について、当面は現状の流れが続く公算が大きいと思われます。
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