インドの金融政策、インフレ予想やや上向きで様子見

2017/12/07 <>
  1. インド準備銀行は(以下、RBI)は、政策金利を6.0%で据え置きました。2会合連続の据え置きです。
  2. 追加緩和期待もありましたが、景気が底打ちし、インフレ率も戻り歩調で、その必要性が後退しました。
  3. 景気底打ち気運が好感され、ルピーは比較的安定、株価は高値圏で底堅い推移が期待されます

インフレ見通しを小幅上方修正

6日、RBIの金融政策委員会(MPC)は、政策金利であるレポレートを6.0%に据え置くことを発表しました。

インド経済は、昨年11月の高額紙幣廃止や、今年7月導入の財・サービス税(GST、初の全国統一的な間接税体系)といった改革に伴う一時的な混乱から景気が減速し、8月は利下げを実施しました。しかし、これらの影響は収束しつつあり、逆に効果が出始めています。7-9月期は実質GDP成長率(前年同期比)が6期ぶりに加速に転じ、景気底打ち感が強まりました。また、CPIは、6月に前年同月比+1.46%まで鈍化した後、10月には+3.58%まで戻り、内需の底堅さが確認されました。

市場では、まだ追加緩和期待が残っていましたが、RBIはCPIの見通しを引き上げました。18年1~3月期のCPI前年比の予想レンジを、10月時点の4.2~4.6%から4.3~4.7%とし、景気底打ちによる、インフレ動向に注意を払う姿勢を見せました。

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市場は経済実態の良さが素直に反映される展開か

 

追加緩和が回避され、景気の底堅さが確認されたこともあり、通貨ルピーは底堅い動きです。代表的株価指数のSENSEX指数は、足元は先進国株の動きに影響されて波乱含みですが、良好な企業業績見通しは変わっていません。

現時点のRBIの景気・物価見通しからすると、当面、大きな政策変更は予想しにくく、ルピーは対円、対ドル双方で比較的落ち着いた動きになると思われます。また、株価は景気の底堅さが好感され、下値余地は大きくないと期待されます。

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