ブラジルの17年7-9月期GDPについて~今後の市場展望
2017/12/04
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前年同期比+1.4%とプラス圏が定着してきました。個人消費の復調が鮮明です。
- 低金利が続くこともあり、当面は内需を軸とした景気回復が続き、成長率は上方修正含みです。
- 景気回復で財政事情が改善しており、政治不安の市場へのマイナスの影響は限定的と思われます。
内・外需共に堅調
12月1日、IBGE(ブラジル地理統計院)が発表した17年7-9月期の実質GDP成長率は、前年同期比+1.4%でした。プラス成長は2期連続となり、景気回復が定着してきました。なお、前期比は+0.1%と減速しましたが、4-6月期が同+0.2%から同+0.7%へ上方修正されました。
主な内訳を見ると、個人消費が前年同期比+2.2%、実質GDP成長率に対する寄与度は+1.5%と、プラス寄与は最大でした。また、世界景気の回復から輸出が堅調で前年同期比+7.6%、同寄与度は+1.1%と、内・外需共に好調な様子がうかがわれました。この他、前期比で見ると、固定資本投資が+1.6%と4年ぶりにプラスに転じました。低金利の影響もあり、設備投資など前向きな企業活動が出てきました。当面は、個人消費、設備投資など内需を軸とした景気回復が続き、実質GDP成長率はなお上方修正含みになっていると見られます。
景気回復が政治不安を相殺か
こうした中、為替相場については、足元は値動きが小さくなっており、1レアル34円台でもみ合いとなっています。一方、代表的株価指数のボベスパ指数は、10月に史上最高値(78,024ポイント)を付けた後、7万台前半で推移しています。
通貨、株価とも足元やや伸び悩んでいます。年金改革法の先行き不透明感や、18年の大統領選で大衆迎合的な候補者(ルラ元大統領)が人気を博していることなど、政治面での不安感が払拭されないことが背景にあると見られます。しかし、財政事情が改善するなど、景気回復が不安を打ち消している部分もあり、市場へのマイナスの影響は限定的と思われます。
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