9月のISM景気指数が堅調~金融政策正常化へ追い風か

2017/10/05 <>
  1. PMINMI共に上昇しました。構成指標の動きから、製品・サービスの生産活発化が示唆されます。
  2. 2%程度と見られていた米国経済の経済成長ですが、足元、上振れする可能性が高まっています。
  3. 金融政策正常化に対する市場の信頼感が高まり、先行き米金利上昇、ドル高が示唆されます。

需要強く企業の生産活動活発化へ

ISM(全米供給管理協会)は、2日に9月PMI、4日に9月NMIを発表しました。PMIは前月比+2.0ポイントの60.8、NMIは同+4.5ポイントの59.8でした。PMIが60以上となったのは11年2月以来6年7カ月ぶり、NMIは05年8月の61.3以来、約12年ぶりの高水準となりました。ハリケーンの影響で8月は鉱工業生産が減少しましたが、ISM景気指数を見る限り一時的なようです。

PMI、NMIの構成指標では、双方で納品指数が大きく上昇しました。納品が遅いほど水準が高く、製品やサービスの需給がひっ迫していることを表わし、生産が上向きやすい環境にあることを示します。PMI、NMI双方での新規受注指数の大幅上昇と、PMI在庫指数の低下も、生産活動の先行き活発化を示唆する動きです。雇用指数はPMI、NMI共に小幅な上昇でした。ハリケーンの影響で、失業保険申請者数が一時的ながら増加しており、9月の雇用者数の増加幅は縮小するとの見方が優勢です。

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金融政策正常化への信頼感高まる

ISMが分析しているPMI、NMIと実質GDP成長率との関係に基づき、足元の成長ペースを試算すると、年率+3.2%でした。一方、アトランタ連銀発表のGDP Nowは、10月2日時点で+2.7%です。

これは、7-9月期の実質GDP成長率が4-6月期(前期比年率+3.1%)並みの+3%前後になることを示唆しています。着実な経済成長が見込まれることで、金融政策の正常化に対する市場の信頼感が高まり、米金利上昇やドル高が促されやすくなると思われます。

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