オーストラリア(豪)の17年4-6月期GDP~経済、市場の展望

2017/09/06 <>
  1. 実質GDP成長率は前期比年率+3.3%でした。公共投資と輸出の増加が押し上げました。
  2. 17年は+3%前後の成長と見込まれます。輸出環境改善と雇用増で内・外需双方が寄与しそうです。
  3. 景気の安定を受け、年末にかけて金融政策は様子見が続き、豪ドルは底堅く推移すると思われます。

個人消費はコンスタントな成長維持

本日、豪統計局が発表した17年4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率+3.3%(前期比+0.8%)でした。気候面の特殊要因で減速した1-3月期から回復しました。

国内需要は安定した伸びが続いています。寄与度を見ると、個人消費の+2.7%と、1-3月期と同じ、固定資本投資は同じく+1.6%と+0.6%から拡大しました。固定資本投資は、地方の公共事業が回復したことが要因です。民間投資は、鉱業投資がようやく下げ止まったものの、まだ増勢には転じていません。また、外需(輸出-輸入)は荒天の影響で1-3月期に輸出が減少した反動が出ました。17年の成長率については+3%前後が予想されます(アムンディは+2.7%)。コンスタントな消費の増加と輸出環境の改善が寄与しそうです。

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安定成長と商品市況の改善が支援材料

豪ドルは対米ドル、対円双方で底堅く推移しています。米国で、年内利上げ期待がやや後退していることで、投資資金の流出リスクが縮小したこと、商品市況の回復などが要因として考えられます。

最近1年ほど、商品市況との連動性が下がっていましたが、最近数カ月は連動性が高まっています。これは、原油価格の動きが小さくなり、金属など他の品目の影響度が高まったためと思われます。最近は鉄鉱石、銅、アルミなどの市況が好調であり、豪ドルを押し上げていると見られます。当面は、金融政策は大きな材料とはならず、中国の活発なインフラ投資が金属への需要を下支えし、豪ドルにとって支援材料になると期待されます。

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