米国の17年4-6月期GDP速報~金融政策、為替、金利の行方は?
2017/07/31
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前期比年率+2.6%でした。3期ぶりに加速し、年前半は2%弱の成長でした。
- 設備投資、輸出の伸びが鈍化する一方、個人消費は1-3月期の落ち込みから巡航速度へ戻りました。
- 年後半も年率2%の成長が続き、利上げは年内1回、1ドル=110円台での推移が続きそうです。
個人消費が巡航速度に回復
28日、米商務省が発表した、米国の17年4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率+2.6%でした。3期ぶりに成長が加速し、+2%台の成長ペースを取り戻しました。
設備投資が1-3月期の同+7.1%から同+5.2%、輸出が同じく+7.3%から+4.1%と鈍化したほか、住宅投資は同-6.8%と3期ぶりにマイナスに転じました。一方、個人消費が同じく+1.9%から+2.8%と加速し、GDP全体の押し上げに寄与しました。自動車販売の落ち込みが1-3月期に比べて和らいだのに加え、衣料品が堅調、さらに原油価格が落ち着き、ガソリンの消費も増加したことなどが、個人消費全体を押し上げたと見られます。
アムンディは、17年の実質GDP成長率は+2.0%と見ています。コンセンサス(+2.2%)よりはやや慎重ですが、年前半の成長ペースが年率+1.9%であったこと、年後半も安定成長が続くとの見方から、見通しに変更はありません。
小幅ながら円安、長期金利上昇方向
米国の安定成長と比較的低位のインフレ率を反映し、為替相場も安定した動きです。日米の金融政策の方向性に違いから、基本的に円安基調は変わらず、ドル・円相場は110円台半ば辺りで推移すると見込まれます。
また、長期金利も特段上昇圧力にはさらされていません。金融政策は年内に連邦準備銀行の総資産圧縮を開始、利上げは年内1回(年末の公算大)が予想されます。今後、インフレ率は徐々に上向き、インフレ期待が小幅に押し上げられ、長期金利は2%台前半から2.5%前後へ緩やかに上昇すると見込まれます。
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