6月のISM景気指数と足元の米国景気ついて

2017/07/07 <>
  1. PMINMI共に上昇し高水準を維持しました。企業活動は依然活発で米国景気の拡大を支えます。
  2. NMIで雇用指数の低下が気になりますが、特段、雇用増加ペースが下押しされる状況とは言えません。
  3. 4-6月期が加速する方向は変わらず、17年前半は年率+2%程度の成長ペースが確保されそうです。

高水準維持、雇用環境も大きな下ブレ想定しにくい

ISM(全米供給管理協会)は3日、6月のPMIを発表しました。前月比+2.9ポイントの57.8と今年最高でした。また、6日は6月のNMIを発表、同+0.5ポイントの57.4でした。いずれも50台後半で、景気拡大期の中でも高い水準で推移しています。企業活動は依然活発であり、米国景気の緩やかな拡大を支えています。

構成指数を見ると、製造業は在庫指数以外はすべて上昇、特に生産指数と新規受注指数が好調で、在庫抑制と需要の強さが並存し、鉱工業生産押し上げを示唆する流れです。NMIは、雇用指数以外はすべて上昇しました。非製造業は雇用者数全体の90%以上を占めることから、NMIの雇用指数低下は、雇用者数の増加ペースの鈍化を懸念させます。しかし、55.8と水準は十分に高く、雇用者数(非農業)はおおむね月平均10~20万人の増加ペースが続くと思われます。

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4-6月期は年率+3%程度?

4-6月期の実質GDP成長率は、ISMが発表しているPMI、NMIとの相関関係と、製造業、非製造業のGDPに対するウエイトから、年率+3.3%と試算されました。

一方、アトランタ連銀が発表するGDP Now(各経済指標から経済成長率〔前期比年率〕を試算)は、7月6日時点で+2.7%です。上記試算値と単純平均すると+3.0%、1-3月期から加速する方向にあるとの認識は、今のところ変わりないようです。アムンディでは、四半期別の上下をならすと、年率+2%程度の緩やかな成長率になると予想しています。

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