トルコ金融政策、主要金利据え置き~国際収支改善などがリラの追い風に
2017/06/16
<投資信託>
- 政策金利をすべて据え置き、昨年10月以降続いていたLLW金利引き上げも見送られました。
- 中銀は、「インフレ見通しが大幅改善するまで、金融引き締め姿勢を維持する。」と表明しました。
- 内外政治リスク後退、観光客急増による国際収支改善から通貨リラは今後も底堅く推移しそうです。
金融引き締め姿勢を継続
トルコ中央銀行(以下、中銀)は15日の金融政策委員会で、政策金利のレポ金利ほか、上・下限金利も据え置きました。さらに、市場が注目していたLLW金利(Late Liquidity Window Interest Rate:中銀と金融機関の取引終了後の緊急的な資金供給に適用する金利)も据え置きました。
5月CPI(前年同月比+11.72%)は、ガソリン価格引き下げやリラ安一服を背景に、8年ぶり高水準となった4月よりも減速しました。インフレピークアウトの可能性から、今回会合での金利据え置き観測が高まっていました。中銀は声明で、「最近のコスト要因や食料落ち着きは物価安定に寄与するも、インフレ見通しが大幅に改善するまで、金融引き締め姿勢を維持する。」と表明し、景気下支えのために利下げを迫り続けるエルドアン大統領に、断固とした姿勢で臨みました。
内外政治的リスク後退や、国際収支改善がリラの追い風に
16年7月のクーデター未遂事件を機に、政治的・地政学的リスクが嫌気され、リラは、今年1月に対ドルで3.94リラの史上最安値をつけましたが、憲法改正案承認や、ロシア経済制裁の完全解除などの内外リスク後退を受け、16日現在3.53リラと10%超上昇し、堅調に推移しています。
また、地政学的リスク後退からロシアを中心とした外国人観光客が前年同月比+18.1%と急増、観光依存度が高い国際収支の改善期待や、エルドアン大統領による構造改革期待、さらには予想を上回る経済成長率などを追い風に、今後もリラは底堅く推移すると見込まれます。
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