オーストラリア(豪)の17年1-3月期GDP~豪ドル相場の展望
2017/06/07
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前期比年率+1.1%でした。輸出、公共事業の減速から緩やかな成長でした。
- 17年は+3%程度の成長が予想されています。基調的なインフレ率が年内にも目標に到達しそうです。
- 米利上げを受けて豪ドルは上昇が抑えられていますが、年後半にかけて持ち直すと期待されます。
ほぼ事前の予想通りで緩やかな成長を維持
本日、豪統計局が発表した17年1-3月期の実質GDP成長率は前期比+0.3%、年率では+1.1%でした。ほぼ事前の市場予想と一致し、豪経済が緩やかに拡大していることが示されました。
主な項目別に動向を見ると、最終消費支出のプラス寄与が拡大した一方、固定資本投資、外需(輸出-輸入)がマイナス寄与となり、減速の主因でした。前者は地方の公共事業の減速、後者は、鉱物資源を中心に輸出の伸びが鈍化したことが背景にあります。このところ、成長率が大きく上下に振れる展開が続いていますが、ならすと+2~2.5%の緩やかな成長ペースが維持されています。IMF(国際通貨基金)、中銀の豪準備銀行共に17年については+3%程度の成長を予想しており、雇用・所得環境の改善で内需が、世界的な景気持ち直しで外需が、バランスして成長に寄与するとの見方です。
先行き金利上昇期待から豪ドルは持ち直しも
最近数カ月の豪ドル相場は、対米ドル、対円共に上値の重い展開となっています。米国で利上げが続いており、対米金利差縮小が豪ドル安要因となっています。さらに、原油価格下落などから商品市況が軟調なことも影響しています。ただし、商品市況については、昨年末頃の上昇に出遅れた分割安であり、影響は限定的です。
底堅い消費需要を背景に、インフレ率は上昇方向にあります。中銀が注目するCPI(消費者物価指数)トリム平均(価格変化幅の上下35%相当の品目を算入)は、17年1-3月期は前年同期比+1.9%とインフレ目標(+2~3%)に近付き、年後半には目標圏内に到達しそうです。今後は、先行き金利上昇期待が高まり、豪ドルは持ち直しに転じることが期待されます。
※CRB商品指数:国際商品市況の動きを示す代表的な指数。米英の先物市場に上場する19品目で構成されています。
アムンディ・マーケットレポートはこちら
アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。
アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会
アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会