17年1-3月期GDP改定値(米国)~為替相場への影響は?

2017/05/29 <>
  1. 実質GDP成長率は前期比年率+1.2%と、速報の同+0.7%から上方修正されました。
  2. 個人消費と設備投資が上方修正、在庫投資は下方修正で、最終需要の堅調さがうかがわれます。
  3. 年後半の利上げは1回程度と見込まれ、ドル・円相場は方向感がやや薄れると思われます。

先行きに対しても景気の底堅さをほうふつ

5月26日、米商務省が発表した17年1-3月期の実質GDP成長率(改定値)は前期比年率+1.2%でした。速報の同+0.7%から上方修正されました。上方修正の主な要因は個人消費と設備投資で、いずれも0.2%程度の押し上げでした。一方、在庫投資は0.1%程度押し下げました。

個人消費は、16年10-12月期と比べると減速は変わっていませんが、その度合いが和らぎました。また、設備投資は、上方修正によって前期比年率+11.4%と、12年1-3月期以来の年率2ケタの成長率となりました。一方、在庫投資の下方修正は、国内最終需要の底堅さによるものと見られます。在庫が軽くなったことで、企業の増産が期待され、景気の先行き押し上げ効果も期待される内容です。

201705291201705292

大幅なインフレ加速なく、年後半の利上げは1回か

米国景気の底堅さが改めて確認されたことから、6月13-14日に予定されているFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FF金利誘導水準が引き上げられる(0.75-1.00%→1.00-1.25%)確度は高まったと見られます。

ただし、インフレ率がさらに加速するほど、米国の景気拡大が大幅に加速する可能性は低いと見込まれます。したがって、年後半の利上げについて、金融当局は幾分慎重になり、あって1回と見込まれます。ドル・円相場は、日米金利差拡大方向が変わらず、基本的には4月を底にしたドル高・円安傾向ですが、方向感はやや薄れると思われます。

201705293

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会