欧州不動産市場の動きと今後のREIT市場の展望

2017/04/18 <>
  1. 欧州の不動産市場は、おおむね安定した経済成長を続ける中で拡大を続けると期待されます。
  2. 不動産の賃料は、セクターや立地、国によって差が出てきていますが、全体的には底堅い展開です。
  3. REIT市場は金利上昇が嫌気されたものの、順調な景気回復を受けて持ち直すことも期待されます。

+1~2%の安定成長の中、大都市中心に好調持続

欧州の不動産市場は、債務危機を克服した13年半ば以降、景気が回復する中で好調です。17、18年の欧州主要3カ国(フランス、イギリス、ドイツ)は、+1~2%の比較的安定した経済成長を続け、不動産市場も拡大を続けると期待されます。

不動産調査会社のCBRE社によると、不動産の賃料は、17年はオフィス、優良商業施設、工場、倉庫など、セクターによって違いはあるものの、1~3%伸びると予想されています。主要国での選挙を控えて政治的な不透明感があり、立地条件でも差が出やすくなっています。国別にはEU(欧州連合)離脱を控えた英国でやや伸び悩む一方、ドイツはそれを吸収する形でオフィス、工場、倉庫を中心に好調、フランスもオフィス中心に底堅いと見込まれています。パリ、ロンドン、フランクフルトなど中核都市の賃料は国にかかわらず堅調で、オフィス、優良商業施設で上昇が目立ちます。

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順調な景気回復傾向でREITは持ち直しも

欧州のREIT市場は16年後半以降、米国を中心に長短金利が上昇局面になる中で、株価に対してやや劣後している状況です。また、国別にはEU離脱を決めた英国がフランス、ドイツに対して下回る展開ですが足元では戻しています。しかし、欧州の景気は予想よりも順調に回復しており、金利上昇を嫌って下げた分、相対的に持ち直す余地が出てきているのではないかと思われます。

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