インドの金融政策について~ルピー相場、株価の展望
2017/04/07
<投資信託>
- 政策金利を据え置く一方、上限金利を下げ、下限金利を上げ、政策金利の指標性をより高めました。
- 高額紙幣廃止の影響は縮小、経済成長は+7%台、CPIは目標中心付近での推移が予想されています。
- 新興国の中でも経済、金融の安定度が高く、通貨、株価に対する投資の安心度は高いと思われます。
金融政策の簡素化を進める
RBI(インド準備銀行)のMPC(金融政策委員会)は5-6日に会合を開き、政策金利のレポレートを6.25%で据え置きました。3会合連続の据え置きです。
また、下限の政策金利に当たるリバースレポ金利を5.75%から6%に引き上げる一方、上限の政策金利に当たる限界貸出金利を6.75%から6.5%に引き下げました。上・下限の差を狭めることで、政策金利の指標性を高め、金融政策の簡素化、RBIのスタンスの明確化を目指したと見られます。
インドへの投資妙味高い
経済は好調です。16年11月に実施した高額紙幣廃止の影響は終息しつつあり、1-3月期は個人消費を中心に好調さを取り戻しつつあります。RBIは17年の経済成長率見通しを+7%台に維持しています。
また、インフレも安定しています。16年は季節風に異常がなく農業が豊作で、インフレ率を押し下げました。CPIの前年同月比は、1月に+3.17%まで低下しました。RBIは、この効果は早晩一巡してインフレ率は上昇するものの、季節風に異常がない限り、目標中心の+4%前後で推移すると予想しています。このように、インドは、新興国の中でも経済、インフレ双方で環境が良好であり、通貨ルピー、株価共に堅調です。ルピーの対ドル相場は15年10月以来のルピー高となっており、センセックス指数は15年1月につけた史上最高値を更新し、日中では30,000ポイントに乗せてきています。当面は、投資妙味の高いインドが投資家に先行されやすい状況が続くのではないかと思われます。
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