インドネシア中銀、5カ月連続政策金利据え置き
2017/03/17
<投資信託>
- 政策金利は5カ月連続据え置きで4.75%です。先進国でのインフレ率上昇にやや警戒気味です。
- 個人消費、企業投資、輸出共に好調となっており、17年に入った後、景気は加速気味となっています。
- 貿易収支改善や海外からの投資資金流入が通貨ルピアと株価に対する支援材料となりそうです。
安定感増す景気
15-16日にBI(インドネシア銀行、以下、中銀)の定例理事会が開かれました。政策金利である新BIレート(7日レポ金利)は4.75%で据え置かれました。据え置きは5カ月連続です。
年明け後、景気は安定感が増しており、個人消費、企業投資共に好調です。2月のCPIは前年同月比+3.84%と1月比やや加速したものの、+4±1%の目標圏内にとどまっています。また、貿易黒字が15年7月以来の20億ドル超となりました。商品市況回復を受けて農産物などの輸出が好調です。中銀は、17年の実質GDP成長率見通しを5.0~5.4%、インフレ率は年内目標圏内で推移すると予想しています。なお、先進国のインフレ率が上昇方向で、米国で利上げが進んでいることに対しては警戒気味です。中銀は当面、中立の政策スタンスですが、資本流出などのリスクを注意深く見守っていく姿勢です。
米利上げ見通し変わらずで市場に安心感
14-15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、今後の利上げ見通しに変化がなかったことから、市場では安心感が広がり、株価は15年4月以来の史上最高値に迫りました。ルピアも1ドル13000台前半を中心に底堅く推移しています。
米利上げへの警戒姿勢はあるものの、緩やかな利上げペースが維持されるならば、インドネシアの良好な経済実態を好感した海外からの投資資金流入が続くと期待されます。株価が先進国に対して総じて割安に据え置かれてきたことや、ルピア建て債券の相対的な高利回りも海外投資家に注目されており、株価、通貨共に底堅い推移が期待されます。
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