FOMC、12月に続く利上げ~ドル・円相場の先行きは?

2017/03/16 <>
  1. FF金利誘導水準を0.75-1.0%へ引き上げました。企業活動や物価環境の情勢判断を引き上げました。
  2. 経済見通しに大きな変化はありません。年内の利上げ回数も今回を含めて3回で変わりませんでした。
  3. 材料出尽くしでドル安・円高に振れましたが、米金利上昇方向は変わらず、ドルは底堅く推移しそうです。

年3回ペースは変わらず

14-15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、FF金利の誘導水準を従来の0.5-0.75%から0.75-1.0%へ引き上げることが決定されました。設備投資などの企業活動がやや活発化していることや、インフレ率が中期目標である+2%へ、コア(食品・エネルギー除く)ベースで見ても着実に近づいていることなどが評価され、3カ月ぶり、イエレン議長の下では3回目の利上げとなりました。

一方、FRB(米連邦準備理事会)理事と連銀総裁による経済見通しでは、経済成長率やインフレ率などの見通しは前回(12月)とほぼ同じでした。年末のFF金利誘導水準については、1.5%(上限)が中心的な水準で、今回を含めて利上げは年3回と、見通しは変わりませんでした。引き続き経済情勢をにらみながら慎重に政策判断を行っていく姿勢が見られました。

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景気拡大持続を伴った米金利上昇をにらむ展開へ

ドル・円相場は、今後の利上げペースが変わらなかったことを受け、材料出尽くし感からドル安・円高に振れました。

しかし、米国景気は世界的な景気持ち直しや、トランプ政権による積極財政政策によって着実な拡大を続けるという見方は変わりません。米国の長短金利は、景気拡大に沿って水準を切り上げると予想され、ドルは今後も底堅く推移しそうです。今後利上げが進むにしたがい、ドル・円相場は再度115円を超える水準で推移する展開になると期待されます。

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