1月の「街角景気」について(日本)
2017/02/08
<投資信託>
- 現状、先行き共、判断DIは前月比低下でした。大きな変化はないものの今一つ勢いに欠ける印象です。
- 企業中心に、海外動向の先行き不透明感で前向きな行動がしづらいというコメントが目立ちました。
- 粘り強い金融緩和と積極財政、賃金上昇の裾野拡大で、緩やかな景気回復が維持されそうです。
50割れもプラス成長は変わらず
「街角景気」は正式には景気ウォッチャー調査といい、小売店員、サービス業者、中小企業主など、全国2,050名の「景気ウォッチャー」によって経済の末端の景況感を測ったものです。5段階で景気の現状、先行きを評価し、判断DI※を集計します。50が景気に対する中立点です。
本日、内閣府が発表した1月調査では、現状判断DIは前月比-1.6ポイントの49.8、先行き判断DIは同-1.5ポイントの49.4でした。現状は3カ月ぶり、先行きは4カ月ぶりの50割れです。50は景気の良し悪しの境目とされますが、実質GDP成長率との関係からは年率+1%台の成長に相当し、景気後退のサインとは言えません。ちなみに、判断DIにおけるゼロ成長ラインは約40と計算されます。なお、判断DIは株価の方向性との関連が比較的強いですが、今のところ株価は底堅く推移しており、マインドを下支えすると思われます。
海外動向に振らされるマインド
判断DIを構成する指標の動向を見ると、小売、飲食など個人消費関連が好悪まちまちの印象があるのに対し、企業関連のマインド悪化が目立ちます。
これには海外動向に対する不透明感が影響したと見られ、コメント集にもトランプ政権や英国のEU離脱への言及が散見されました。海外動向は、通常は日々の生活に直接影響することはないと考えられますが、企業にとっては経営判断を難しくする面があると思われます。雇用関連の低下が大きかったのは、こうした企業の事情が反映されたと見られます。ただし、国内景気という点では、デフレ脱却を目指す粘り強い金融緩和と積極財政、または徐々に裾野が拡大している賃金上昇によって、緩やかな回復傾向が維持されると見込まれ、マインドが大きく下振れする公算は小さいと思われます。
アムンディ・マーケットレポートはこちら
アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。
アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会
アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会