12月の小売売上高について(米国)

2017/01/16 <>
  1. 12月の小売売上高は前月比+0.6%と堅調でした。自動車、ガソリンがけん引しコアは横ばいでした。
  2. クリスマス商戦は業界予想を上回りました。ネット利用の拡大が顕著なことが改めて確認されました。
  3. 消費マインドは年明け後も良好です。賃金も順調に増加しつつあり、小売は今後も底堅そうです。

ネット小売が実態以上に浸透

13日に米商務省が発表した12月の小売売上高は前月比+0.6%でした。自動車(同+2.4%)、ガソリン(同+2.0%)が堅調で全体をけん引した一方、両者を除くコアは同横ばいでした。無店舗小売業が同+1.3%と好調だった以外は、総合商業施設(同-0.5%)、飲食サービス(同-0.8%)など総じて伸び悩みました。

16年のクリスマス商戦期間(11、12月)の小売売上高は、指標とされるNRF(全米小売業協会)ベースで前年比+5.1%と、+3.6%の当初予想を上回り、好調でした。この中で、無店舗小売業が同+12.6%で一人勝ち、店舗売りは同横ばいにとどまりました。店舗売りも、ネット注文・店頭受渡が増え、ネットの浸透は表面上の数字以上に進んでいます。

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消費マインドはクリスマス商戦期の好調さを維持

また、同日発表されたミシガン大学消費者信頼感指数(1月速報)は98.1と、前月比-0.1ポイントでした。大幅に上昇した11、12月の水準を維持し、年明け後もマインドは良好です。

同指数の構成指標は、現況指数が前月比+0.6ポイント、期待指数が同-0.6ポイントと対照的でした。現況指数の上昇は米大統領選挙後の株価上昇を好感し、高額消費が増したためと見られます。一方、期待指数は、トランプ次期米政権に対する不透明感が影響したと見られます。ただし、企業業績が年後半以降改善しており、賃金の順調な増加が期待されることから、小売売上高は今後も底堅く推移すると思われます。

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