インドネシア、今年6回目の利下げ
2016/10/21
<投資信託>
- 新BIレート(7日レポ金利)は0.25%引き下げられ、4.75%となりました。今年6回目の利下げです。
- 低インフレが続くほか、7-9月期は国際収支も改善が見込まれており、BIは緩和スタンス維持です。
- 米利上げの接近が通貨、株価を抑えますが、良好な経済が下支えする展開が当面続きそうです。
緩和継続を可能にする好循環
10月19-20日、BI(インドネシア銀行)が定例理事会を開き、政策金利の新BIレート(7日レポ金利)を5.0%から4.75%へ引き下げました。旧レート時代と合わせると利下げは今年6回目になります。
9月のCPIは前年同月比+3.07%と、目標の下限近くです。また、7-9月期の経常収支は、貿易黒字の拡大を背景に赤字縮小が見込まれています。加えて、海外からの資本流入が活発で、年初来の累積が15年の年間のネット流入額を上回る勢いです。国際収支の改善はインドネシアルピア(以下、ルピア)を下支えし、インフレ率抑制につながる好循環を生じさせ、金融緩和の維持を可能にしていると見られます。BIは、持続的な経済成長を軌道に乗せるべく、インフレコントロール、構造改革などの面で政府との協調を続けるとしています。
米利上げvs良好な経済
足元の市場動向は、ルピアが1ドル13000ルピア近辺で横ばいで推移し、株価については、夏場から世界的に伸び悩んでいる流れを受け、もみ合っています。ただし、JCI(ジャカルタ株価指数)は年初来+17.8%と、主なアジア株式市場ではトップクラスのパフォーマンスとなっており、利益確定の売りをこなしながら底堅い印象です。
米国の年内利上げ観測が強まるにつれ、米長短金利が徐々に上昇しています。利上げが現実味を増してきたことはルピア、株価の頭を抑えそうです。良好な国内経済が下支えとなり、当面は双方が引き合う形になりますが、アジア経済に対する過度な減速懸念が後退するなか、下値不安は小さいと思われます。
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