8月の米国小売売上高と消費マインド
2016/09/16
<投資信託>
- 8月の小売売上高は前月比-0.3%でした。堅調だった4-6月期の反動が続いていると見られます。
- 9月入り後の消費マインドは、8月後半からやや低下しましたが、比較的高い水準を維持しています。
- 所得環境の改善ペースは変わっていません。反動が一巡する年末にかけて持ち直すと見込まれます。
実質ベースでは安定
15日に米商務省が発表した8月の小売売上高は前月比-0.3%でした。5カ月ぶりの減少です。4-6月期が前期比+1.5%と1年ぶりの高水準となったため、その反動もあると見られます。
セクター別では、自動車が前月比-0.9%、ガソリンスタンドが同-0.8%、建材・園芸が同-1.4%となり、全体を-0.33%押し下げました。コア(自動車・ガソリンを除く)では同-0.1%となっており、変動の激しいセクターに振らされた面もあります。これは、物価変動分を差し引いた実質ベースで見ると、3カ月前比の3カ月移動平均(四半期統計における前期比に相当)は8月時点で+1.2%、16年はおおむね+1%前後で安定しています。したがって、見た目ほど、7-9月期の消費行動は悪くないと思われます。
安定した賃金の伸びが良好なマインドを支える
消費マインド指標は、ミシガン大学消費者信頼感指数の8月確報値が前月比-0.2ポイントの89.8と、年初来ほぼ横ばいの動きとなっています。
同指数を長期的に見ると、今回の景気拡大局面(09年6月~)での最低は11年8月の55.8でした。当時は欧州債務危機の最中だったうえ、米国債が初めて格下げされるなど、経済に対する不安感が強まった局面でしたが、その後マインドは改善し続けました。15年にマインドが盛り上がったのは、賃金の伸び率が加速した時期で、現在もマインド、賃金の伸び率共に維持されています。したがって、反動が一巡してくれば、小売は再び持ち直してくるのではないかと思われます。
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