南アフリカの金融政策と今後のランド相場について
2016/05/23
<投資信託>
- 南ア準備銀行(SARB)は5月17~19日の金融政策委員会で、政策金利を7.00%で据え置きました。
- インフレが若干落ち着いたことで、利上げに小休止が打たれた形です。
- 南アフリカランド(以下、ランド)の相対的な高金利は、引き続き投資妙味となると思われます。
利上げに一旦小休止
南アフリカ準備銀行(SARB)は5月17~19日の金融政策委員会で、政策金利を7.00%のまま据え置きました。懸念材料であったインフレ率がここ最近落ち着いてきたことが主因です。
SARBはこれまで、高インフレを抑制するため金融引き締めを続けてきましたが、CPIが2月をピーク(前年同月比+7.0%)に徐々に減速し始めたため、利上げサイクルに一旦小休止が打たれた形です。
直近のCPI(3月:同+6.3%、4月:同+6.2%)は改善傾向にありますが、依然インフレ目標上限+6%を上回っており、16年のインフレ見通しも干ばつによる食料品価格の上昇やランド安を背景に、+6.6%から+6.7%へ上方修正されました。ランド相場は、商品市況の反発や貿易収支改善により、一時好調でしたが、5月初旬より再び弱含んでいます。世界経済の減速懸念といった外部要因に加え、南ア独自の内部要因(弱い経済成長見通しや格下げ懸念、ゴーダン財務相の逮捕が近いとの報道などの相次ぐ政局不安)が背景にあります。
ゆるやかな回復
SARBは現状を「成長サイクルの底辺」とし、今後2年間かけて回復していく見通しを示しています。また、ここ最近の商品市況が下げ止まっていることも、景気底打ちを示唆していると思われます。
短期的に見れば、変動が激しいものの、相対的な高金利や南ア経済の緩やかな回復を背景に、ランドは見直され、反発に転ずることが期待できます。
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