4月の「街角景気」について(日本)
2016/05/12
<投資信託>
- 現状判断DIは前月比-1.9ポイント、水準は年初来最低でした。熊本地震が影響したとみられます。
- 前月の先行き判断DIの動きよりも低調です。なかでも雇用関連の低調ぶりが気になるところです。
- G7サミット前後にも景気対策が出されると見込まれ、年度後半の景気押し上げが期待されます。
熊本地震などの影響で全般低調
「街角景気」は正式には景気ウォッチャー調査といい、小売店員、サービス業者、中小企業主など、全国2,050名の「景気ウォッチャー」によって、経済の末端の景況感を測ったものです。5段階で景気の現状、先行きを評価し、判断DI※を集計します。50が景気に対する中立点です。
本日、内閣府が発表した4月調査は、現状判断DIが前月比-1.9ポイントの43.5、先行き判断DIが同-1.2ポイントの45.5でした。水準では今年最低でした。14日に発生した熊本地震で経済活動が混乱した影響が大きいと見られます。なお、自動車販売店が前月比-11.3ポイントの大幅下落で、三菱自動車工業による燃費試験の不正行為発覚の影響もあったと思われます。
雇用環境に不安、待たれる景気対策
インフレも落ち着いています。エネルギー価格下落の影響もありますが、4月CPIは前年同月比+3.60%とターゲット(+3~5%)の範囲に収まっています。このため、BI(インドネシア中央銀行)は、今年に入って2度利下げを実施しました。IMFは今後もインフレは安定すると予測しています。
政府はインフラ投資に積極的です。16年予算ではインフラ整備に290兆ルピア(約2.5兆円)を割り当てています。名目GDP比2.5%です。こうした取り組みは、輸送コスト低減などの事業環境改善をもたらし、海外資本の流入を促進することにつながると期待され、インドネシア経済の持続的な拡大に貢献すると思われます。
※DI(ディフュージョン・インデックス):相対する回答の全回答に対する割合の差をとり、多数派意見の「多数の度合い」を見る指標
◇G7:先進国首脳会議(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)
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