3月の「街角景気」について(日本)

2016/04/08
  1. 現状判断DIは前月比+0.8ポイントと小幅上昇しました。市場の落ち着きが下支えしたと見られます。
  2. 先行き判断DIは同-1.5ポイントでした。先行き警戒感が強く、家計は総じて消費に慎重です。
  3. 外部環境が厳しくなる中で政策期待が強まっており、規模や内容次第では景況感が好転しそうです。

先行き警戒感根強く、家計の財布のひもは固い

「街角景気」は正式には景気ウォッチャー調査といい、小売店員、サービス業者、中小企業主など、全国2,050名の「景気ウォッチャー」によって、経済の末端の景況感を測ったものです。5段階で景気の現状、先行きを評価し、判断DIを集計します。50が景気に対する中立点です。

本日、内閣府が発表した3月調査は、現状判断DIが前月比+0.8ポイントの45.4、先行き判断DIが同-1.5ポイントの46.7でした。現状は、株価がやや落ち着きを見せたため、小康を得たとも言えそうです。各項目では、小売関連で飲食やサービス分野や住宅関連が堅調でしたが、百貨店、スーパーが不振でした。高額品消費が伸び悩んだと見られます。

また、先行きでは、携帯電話料金が下がった通信会社や、販売不振が続く衣料品、自動車など、小売関連全般が不調なことが影響しました。景気の先行きに対する警戒感で、財布のひもが締まっている様子がうかがわれます。

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今後の景況感は政策対応次第?

米利上げ観測後退などからドル・円相場が110円を割り込む円高局面になっており、企業業績をはじめ、景気に対する先行き懸念が強まっています。追加金融緩和の期待が高まっていますが、市場の動きとの関係から見ると「神通力」が落ちているようにも見えます。

こうした状況に対する突破口として、政府による景気対策が待たれるところです。5月のG7伊勢志摩サミット前後にも打ち出されるのではないかとの憶測も出ていますが、時期については依然不透明です。規模や内容次第では、景況感の好転が見込まれます。

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※DI(ディフュージョン・インデックス):相対する回答の全回答に対する割合の差をとり、
                                                                                    多数派意見の「多数の度合い」を見る指標
◇G7:先進国首脳会議(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)

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