インド、半年ぶりに追加利下げ
2016/04/06
<投資信託>
- 政策金利は6.5%、0.25%引き下げられました。昨年9月末以来約半年ぶりの利下げです。
- インフレが安定する中で、やや弱い民間投資を刺激するため、追加緩和に踏み切りました。
- 7%台の高成長が予想される中での金融緩和は、むしろ通貨にはプラスで株価も押し上げそうです。
良好な物価環境が追加利下げを可能に
4月5日、インド準備銀行(RBI)は金融政策決定会合を開き、政策金利を6.75%から6.5%へ引き下げると決定しました。インド経済は7%台の高成長が予想されていますが、前年比+5%前後で安定した良好な物価環境を背景に、やや弱い民間投資を刺激すべく、半年ぶりに利下げに踏み切りました。金融政策のスタンスは緩和バイアスで、年内の追加利下げもあり得ます。
また、今回の決定会合では、政策金利の上限に当たる限界貸出金利を7.75%から7.0%に引き下げ、同時に下限に当たるリバース・レポ(銀行がRBIに資金預け入れ)金利を5.75%から6.0%へ引き上げました。RBIは政策金利の上限と下限を狭めて、RBIとの資金調節取引を銀行側に優位にし、金融システムを安定化させたい意向であり、今回の利下げと合わせて銀行貸出金利が低下するなど、実体経済に好影響を与えることを期待しているようです。
通貨、株価双方に好影響
通貨ルピーは、好調な経済情勢を背景に対ドルで上昇し、対円でも円高・ドル安の影響を受けながらも底堅く推移しています。景気刺激期待からくるプラス効果に加え、利下げされても6%台の政策金利が依然高水準なこともルピーには追い風です。
株価は堅調に推移しています。市場心理の落ち着きによる新興国市場好転の一環ともいえますが、市場の企業業績予想は16年、17年と2ケタ増益率が予想されており、前向きな投資資金流入が期待されます。また、利下げによる企業の借入コスト抑制は、株価に対してプラスの影響を与えそうです。
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