メキシコ、政策金利据え置き~今後のペソの展望

2016/03/23
  1. メキシコ中央銀行は、318日の理事会にて、政策金利を3.75%に据え置くと決定しました。
  2. 2月の緊急利上げ以降のペソの回復と、低水準で安定するインフレが背景にあります。
  3. 主要国での原油生産減少を受け原油価格が回復、それに伴いペソも回復基調にあります。

ペソの反発とインフレの低位安定が背景

メキシコ中央銀行(以下、中銀)は、3月18日に開いた定例理事会で、政策金利を3.75%に据え置くことを決定しました。16日に金利を据え置いた米国に追随した形ですが、2月17日の緊急利上げ以降、回復基調にある通貨メキシコペソ(以下ペソ)や、インフレ見通しの低位安定も背景にあります。

前月の緊急利上げと09年以来のドル売り直接市場介入以降、ペソは大きく反発し安定しており、輸入インフレを起因とした物価上昇圧力の抑制に奏功するとみられます。また、2月のCPIは前年同月比+2.87%と1月の同+2.61%よりやや加速しましたが、中銀目標の+3%を依然下回っており、数ヵ月間は上振れるリスクはあるものの、年末には+3%以内に収束する見通しです。

中銀は、「国際的な金融市場のボラティリティは不可避であり、原油の需給アンバランスがきわめて重要である」としながら、引き続き為替動向と米国の金融政策を注視していく姿勢を示しています。

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原油価格回復に伴い、ペソも回復基調

原油からの収入が歳入の約20%を占めるメキシコは原油価格の影響を受けやすく、原油価格の暴落とともに、ペソも大きく売られていました。ただ、ここ最近は米国やOPEC加盟国の生産量減少により、原油価格は1バレル40ドル台まで回復し、それに伴いペソ相場も反転の兆しが出始めました。

さらなる需給改善が続けば、ペソ相場の後押しにつながる可能性も期待できます。

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