1月の鉱工業生産(日本)

2016/02/29 <>
  1. 1月の鉱工業生産は前月比+3.7%でした。前月大きく減少したセクターを中心に増加しました。
  2. 10-12月期は前期比+0.6%でしたが、1-3月期は-0.3%が見込まれ、足元はまだ底ばいです。
  3. しかし、世界の景気拡大は続き、在庫調整完了で生産が底打ちする局面も近付いていると思われます。

底ばい状態は大きく変わらず

本日、経済産業省が1月の鉱工業指数を発表し、生産指数は前月比+3.7%でした。消費税増税後の景気もたつき、海外経済減速などから、生産指数は底ばいの様相ですが、久々の大幅増加となりました。

今回は、12月に減少率が大きかったはん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業などの増加が目立ち、反動増の動きとみられます。中国の春節(旧正月、今年は2月7~14日が休み)を控え、生産が押し上げられた影響が大きかったと見られます。一方、生産予測指数は2月が前月比-5.2%、3月は同+3.1%でした。これによると、1-3月期は前期比-0.3%と計算され、10-12月期の同+0.6%から再び減少すると見込まれ、底打ちにはまだ時期尚早と見られます。

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在庫調整は終盤に入ったと見られる

出荷と在庫の動きの関係から現在の景気局面を見ると、減速もしくは後退局面にあります。出荷・在庫循環図によると、それは14年後半から続いています。

生産を幾分抑制しながら在庫水準を下げていく動きは当面は続くと見込まれます。ただし、15年12月に在庫が初めて前年比でマイナス圏となり、在庫調整は終盤に入ったとみられます。16年は緩やかながらも先進国を中心に景気拡大局面が続くと予想されるため、在庫調整完了と共に生産が底打ちする局面も近付いていると思われます。

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