オーストラリア(豪)の金融政策と豪ドルの展望

2016/02/02 <>
  1. 政策金利は2%で据え置かれました。豪経済は鉱業以外総じて底堅く、雇用環境も改善しています。
  2. インフレ率は緩やかに目標に向かっています。今年は目標圏内に入ってくる可能性があります。
  3. 追加緩和の可能性後退、商品市況の下げ止まりから、豪ドルは当面反発余地を探る展開となりそうです。

鉱業部門の不振を吸収し底堅い景気を考慮

本日、オーストラリア準備銀行(RBA)が定例理事会を開き、政策金利であるキャッシュレートを2.0%に据え置くことを決定しました。15年6月以来8会合連続の据え置きです。

豪経済は底堅く推移しています。国際商品市況の低迷で不振が続く鉱業部門以外は総じて堅調で、失業率が6四半期ぶりに6%を下回り、消費者信頼感や小売売上高を下支えしています。また、インフレ率は10-12月期で前年同期比+1.7%と緩やかながら目標である+2~3%に近付いています。ちなみに月次推定CPIは、1月時点で前年同月比+2.3%となっており、今年は目標圏内に入ってくる可能性があります。

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民主党は依然クリントン氏優勢、共和党は依然波乱含み

1月下旬以降、原油価格が反発し始めたのを皮切りに、主要金属、非金属素材、食品など、幅広い商品の価格が上昇に転じ、国際商品市況は下げ止まりの様相を呈しています。

原油については、産油国間で生産量についてコミュニケーションが持たれつつあるほか、米国のシェールオイルが、年後半にかけて生産の伸びが鈍化してくると見込まれます。価格底割れリスクは縮小しており、豪ドルへの逆風は和らぎつつあります。また、経済情勢や物価環境から、さらに利下げが実施される可能性が小さくなっていることも豪ドルにとってプラスであり、当面は反発余地を探るのではないかと思われます。

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