南アフリカの金融政策と今後のランド相場について
2016/02/01
<投資信託>
- 南ア準備銀行(SARB)は1月26~28日の金融政策委員会で、政策金利を75%へ引き上げました。
- 高インフレと低成長のジレンマの中で、インフレ抑制と通貨下支えを優先した形です。
- 投資家心理が改善すれば、南アフリカランド(以下、ランド)の高金利が妙味となると思われます。
高インフレと低成長のジレンマ
南アフリカ準備銀行(SARB)は1月26~28日の金融政策委員会で、政策金利を0.5%引き上げ、6.75%に決定しました。
利上げの理由として、対ドルで史上最安値を更新するほどの通貨安と、大干ばつを背景に食料品価格が高騰、15年12月のCPIが前年同月比+5.2%、コアCPIも同+5.2%と上昇傾向にあり、インフレ見通しも悪化したことが挙げられます。
SARBは「経済の低迷は構造的な問題であり、単に通貨政策だけでは解決できない。」とし、利上げの効果を注意深く見守っていくとしています。高インフレと景気減退とのはざまのジレンマの中で中銀は引き締めによってインフレを抑制し、また新興国通貨の中でも弱さが目立つランドを高金利によって下支えする方針です。
高金利が妙味に
SARBの利上げ発表後、ランドは対ドルで上昇し、1月18日につけた対ドルでの史上最安値1ドル=16.87ランドからは約5.9%上昇し、29日は1ドル=15.89ランドでした。
最大の取引相手国である中国の景気後退懸念、原油をはじめとする商品市況の低迷に振らされ、当面は値動きの激しい展開が予想されますが、投資家心理が落ち着いてくれば、高金利が妙味となり、ランドは反発余地が出てくると思われます。
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