中国経済の動向(2020年7-9月期GDP)~市場の行方は?
2020/10/19
<投資信託>
- 実質GDPは前年同期比+4.9%でした。内需、外需共に回復が続きますが、勢いはやや緩やかです。
- 2020年は+2%を割り込む低成長が予想されますが、年末にかけて+6%台の成長が期待されます。
- 株価は割高状態が続き、元高も進行したため、当面は景気実態確認でもみ合う局面と予想されます。
年末に向けて景気回復ペース上昇へ
本日、中国国家統計局が発表した2020年7-9月期の実質GDPは前年同期比+4.9%、前期比は+2.7%でした。内容は未発表なので関連する経済指標を見ると(7-9月期の前年同期比)、小売売上高は+0.9%、固定資本投資は+8.6%です。小売売上高は2019年10-12月期以来のプラスです。固定資本投資は2期連続プラスですが、4-6月期からはやや減速しました。また、外需を示す貿易収支は、7-9月期は1583億ドルの黒字で、4-6月期から2.3%黒字が拡大しました。
主な経済指標から見ると、7-9月期の中国経済は、内需、外需問わず、幅広く景気が回復した形です。事前の市場予想は+5%台であり、それよりも勢いはやや緩やかでしたが、海外での景気のリバウンドの影響もあり、回復は順調といえます。アムンディでは、2020年は+1.9%と予想しており、10-12月期は前年同期比で+6%台を回復すると見込んでいます。また、2021年はリバウンドの動きが続くことや金融、財政政策の効果もあり、+7%台の成長へ加速すると予想しています。
市場は引き続き実態確認局面
中国の株式市場は、7月の急騰以来割高な状態が続いており、もみ合っています。一方、為替相場は、ドル安が進行した影響もあり、元高円安が進行しています。
景気回復はひとまず順調ですが、新型コロナの世界の感染拡大が依然として予断を許さない状況になっていることもあり、不透明感は払拭し切れません。株価、元相場共に高値圏ということもあり、当面は景気実態を確認しつつ、もみ合う局面と見込まれます。
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