アムンディ・ヨーロッパ通信~個人消費から見た今後のユーロ圏景気の展望
2020/09/04
<投資信託>
コロナ前に戻した後伸び悩み
経済活動の再開で、景気のリバウンドと、その先のさらなる成長が期待されるところですが、個人消費は、リバウンドの先に不透明感が残っています。EU統計局が3日発表した7月のユーロ圏小売売上高は前年同月比+0.4%、前月比は-1.3%でした。売上高自体は、6月に「コロナ前」とされる2月の水準を回復しましたが、7月は伸び悩みました。その背景として雇用環境の悪化があることは否めないところです。7月の失業率は7.9%で過去最低となった3月から4ヵ月連続で上昇しました。
重要な消費の活性化
雇用環境の悪化は消費マインドの改善ペースを抑えます。消費者信頼感指数は、4月を底に5、6月と回復したものの、7、8月はほぼ横ばいです。経済活動が再開されても、失業で収入が減少すれば消費を抑えざるを得ません。個人消費はユーロ圏経済の50%強を占め、個人消費の回復度合いが今後の経済正常化に大きな影響を与えます。ドイツが今年後半の付加価値税減税に踏み切りましたが、経済活動活性化に重要な政策と考えます。
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