米企業の景況感(7月)について
2020/08/06
<投資信託>
- ISM-PMIは双方小幅上昇し、企業活動の順調な回復が示されました。雇用にやや不安が残ります。
- 7-9月期はリバウンドで大幅なプラス成長が予想されていますが、やや勢いに欠ける感が否めません。
- 心理的にコロナの感染状況に影響されるものの、低金利、企業業績回復で株価は底堅いと見込まれます。
正常化が進む企業活動
ISM(全米供給管理協会)が発表した7月PMIは、製造業が前月比+1.6の54.2、サービス業は同+1.0の58.1でした。リバウンドの動きが一巡し、緩やかの状況となりましたが、企業活動が順調に回復していることが示されました。(※非製造業景気指数(NMI)は、サービス業PMIに名称が変更された))
構成指数では、生産指数(サービス業は活動指数)、新規受注指数が共に堅調で全体を押し上げました。一方、納品指数は、物流事情が改善したため低下し、モノが動き始めたことから在庫指数も低下しました。雇用指数は製造業が上昇、サービス業が低下しましたが、製造業は雇用者全体の8%程度を占めるに過ぎないため、雇用が順調に回復していく環境にはなっていないことが示唆されます。経済活動が再開されたものの、「コロナ前」の稼働水準に戻ったわけではないため、おのずとサービス業の雇用の回復には限界があり、やや不安が残ります〕
市場は金融緩和を基底にした経済正常化が前提
米国景気はリバウンドする方向です。経済予測モデルGDPNowによると、7-9月期の実質GDPは前期比年率+20.3%と推計されています。4-6月期で失った需要の40%強を取り戻す計算になります。経済活動が全面的に再稼働していないことから、やや勢いに欠けると言えます。一方、株価は、新型コロナウイルスの感染状況に市場心理が影響を受けやすい環境ながら、低金利が続き、企業業績も回復に転じていることから、基本的に堅調を維持すると見込まれます。
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