豪州の金融政策(2020年2月)~豪ドル相場の展望
2020/02/05
<投資信託>
- 政策金利は0.75%で据え置きでした。雇用、住宅市場の改善を重視し、新型ウイルス問題は静観です。
- インフレ目標の達成はまだ先との判断から、低金利を長期間維持し、状況次第で追加緩和もあり得ます。
- 新型ウイルス対策の影響が不透明で、豪ドルは当面は安値圏でのもみ合いを余儀なくされそうです。
政策効果見られ様子見
4日、オーストラリア(豪州)準備銀行(Reserve Bank of Australia、以下、RBA)が定例理事会を開き、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)を0.75%に据え置きました。昨年実施した3回の利下げや減税等財政政策の効果が一部に見られ、11月、12月に続き、様子見の判断となりました。
金融、財政政策の効果が雇用環境や住宅市場に見られます。12月の失業率は5.1%と、2ヵ月連続で低下しました。非正規中心の雇用増加となっていることが懸念されますが、ひとまず環境は改善しています。また、全豪住宅価格指数が2019年7-9月期に7四半期ぶりに前期比でプラスに転じました。賃金も緩やかながら増勢が維持されており、景気下振れリスクは抑制されていると見られます。RBAは、低インフレを背景に低金利を長期間維持するとしています。新型ウイルス問題については、ひとまず静観の構えですが、景気への影響が拡大すれば追加緩和を躊躇しないと見込まれます。
豪ドル相場は中国経済の動向を意識
豪ドル相場は、昨年末まで世界的な景気後退リスクの減退から持ち直していましたが、年初からの米・イラク間の軍事的緊張に加え、新型ウイルスの感染者拡大と、ウイルス対策の経済への影響などが懸念され、他の新興国、資源国の通貨のご多分に漏れず、急反落しました。
中国との経済的なつながり深いことから、収束までの経済活動の停滞が、豪州景気の下押し要因になる可能性があると、警戒感が高まっています。したがって、豪ドルは事態の推移を意識されつつ、当面は安値圏でのもみ合いを余儀なくされそうです。
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