メキシコ経済の動向~2019年10-12月期GDP速報
2020/02/03
<投資信託>
- 実質GDPは前年同期比-0.3%と低迷しました。2019年は前年比-0.1%と10年ぶりマイナスでした。
- 2020年は公共投資の抑制が一巡するほか、金融緩和の効果もあり、小幅なプラス成長が予想されます。
- 実質金利が高水準で金利低下期待が根強く、投資資金の流入でペソ相場は底堅いと見込まれます。
景気後退間際の低迷続く
1月30日、メキシコ国立地理統計院(INEGI)が発表した2019年10-12月期GDP統計速報では、実質GDPは前年同期比-0.3%でした。マイナスは3期連続です。また、前期比は横ばいでした。現時点では産業別の成長率のみが発表されていますが、前年同期比では第二次産業が-1.5%と鉱工業の活動が低迷したことがうかがわれます。第一次産業は+1.9%、第三次産業は+0.1%でしたが、いずれも従来と比較すると低水準でした。
主な経済指標から、主な需要項目の動きを推測すると、固定資本投資の純減が続いているほか、小売売上高も、増加傾向にはあるものの、7-9月期と比べると横ばいもしくは微減です。外需(輸出-輸入)も、貿易黒字傾向にありますが、7-9月期対比では黒字は頭打ちになっており、全般的にさえない状況であったことがうかがわれます。景況感は製造業が低迷しており、第二次産業の不振を彷彿とさせます。一方、消費マインドは好調なので、個人消費は底堅さがうかがわれます。
依然として投資妙味大きいペソ
メキシコペソ(以下、ペソ)相場は、昨年9月以降上昇傾向が続いています。年明け後、地政学的リスクや新型ウイルスへの懸念から反落していますが、新興国通貨の中では比較的底堅く推移しています。利下げされたとはいえ、インフレ率低下から実質金利(政策金利-インフレ率)が依然として高く、根強い金利低下期待を背景に投資資金の流入が促され、ペソ相場は底堅いと見込まれます。
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