ユーロ圏の11月物価・10月雇用~ユーロ相場の展望
2019/12/02
<投資信託>
- 11月HICPは総合が前年同月比+1.0%、コアが同+1.3%と上昇、食品、サービスが影響しました。
- 10月失業率は7.5%でした。最近はほぼ横ばいが続いており、雇用環境は足踏みが続いています。
- 足元でユーロはもみ合っていますが、年明け後は景気の先行き不安後退で底堅くなってくると考えます。
これまでの景気減速の影響続く
Eurostat(EU統計局)が発表した11月のHICP(統合消費者物価指数)は、総合が前年同月比+1.0%(10月は同+0.7%)、コアが同+1.3%(同+1.1%)でした。総合は、食品・酒類・たばこが同+2.0%(同+1.5%)と上昇したのに加え、サービスも同+1.9%(同+1.5%)と上振れしたことが影響しました。サービス業は振れの大きい品目が影響した可能性があり、基本的に低位で推移している状況には変化ないと見ています。
また、同日発表された9月の失業率は7.5%と前月比-0.1ポイントでした。最近半年程度は7.5-7.6%での行き来が続き、失業者数も減少傾向から小幅な増減を繰り返している状況です。2018年後半以降、年率+1%前後の低成長が続いており、その影響が雇用環境に出ているとみられます。中でも景気後退間際に低迷しているドイツで、失業者数がわずかながら増加に転じていることをはじめ、主要国で軒並み失業者数が減らなくなっていることが背景にあります。
年明け後には金融緩和が景況感を押し上げへ
ユーロ・ドル相場は、10月は反発に転じたものの、米国の景気先行き不安が和らいでドル高が進行したこともあり、11月は対ドル、対円共にもみ合いとなっています。
9月にECB(欧州中央銀行)が実施した金融緩和(マイナス金利深掘りと量的金融緩和再開)が効果を表すには、半年程度の時間を要すると見込まれます。2020年は半ば以降、景気は徐々には上向いてくると予想されますが、景況感は一足先に、年末から年明け後にかけて下げ止まりから緩やかに回復していくと見込まれます。景気先行き不安が和らいでくるのにしたがい、ユーロも次第に底堅くなってくる考えます。
アムンディ・マーケットレポートはこちら
アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。
アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会
アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会