中国の2019年7-9月期GDPについて

2019/10/23
  1. 実質GDPは前年同期比+6.0%。天安門事件後の景気低迷以来の最低となり、減速が続いています。
  2. 7-9月期は広範な経済活動に減速が見られ、外需のみ、輸入減少から成長を下支えしたと見られます。
  3. 対米貿易摩擦の本格解決にはまだ遠く、景気対策を追加する気配もないため、減速が続きそうです。

内需、輸出入すべて不振

10月18日、中国国家統計局が発表した2019年7-9月期の実質GDPは前年同期比+6.0%でした。年間も含めると、天安門事件後の1990年の前年比+3.9%以来最低となりました(四半期ベースでは、遡及できる1992年以降で最低)。

主な経済指標の4-6月期から7-9月期への動きを見ると、小売売上高が前年同期比+8.5%から同+7.6%、鉱工業生産は同じく+5.6%から+5.0%、固定資産投資は同じく+5.3%から+4.6%へと、すべて減速しました。また、輸出は同じく-1.0%から-0.3%へとマイナス幅は縮小したものの減少が続き、輸入は同じく-3.8%から-6.5%へとマイナス幅が拡大しました。輸入の減少度合いが大きかったため、貿易収支は1056億ドルの黒字から1189億ドルの黒字へと拡大しました。これは不況期によくある黒字拡大の形ですが、これが結果的に成長を下支えしたと見られます。

景気、市場が本格的に好転する展望を描きにくい

対米貿易交渉は一部合意に達したとはいえ、本格的な解決にはまだ遠く、再燃するリスクも払拭できていません。また、景気対策を追加する気配もなく、政策金利の小幅な引き下げにとどまっており、年内は減速傾向が続きそうです。

世界的な金融緩和の影響もあり、景気失速リスクは小さいと見られます。しかし、景気先行き不安は払拭されず、香港の混乱もあり、通貨、株価共に上昇基調に転じる展望は、今のところ描きにくい状況です。

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