アムンディ・ヨーロッパ通信~Brexit協定案合意!しかし・・・

2019/10/18 <>

合意なき離脱の可能性は残る

17日、英政府とEUは、ジョンソン英首相が提出したEU離脱協定案について合意しました。18日までのEUサミット(首脳会議)で承認されると見込まれます。7月に首相に就任して3ヵ月足らずで、EUとの合意に漕ぎ着けた政治的手腕には目を見張るものがありますが、円滑なEU離脱には、まだ大きな壁が立ちはだかります。19日に再開される英議会の下院で承認を受ける必要があるということです。否決されると、首相はEUに離脱延期を申請することが法律で義務付けられています。しかし、EUがそれを否決した場合、結局、合意なき離脱に至る可能性があります。

波乱含みの状況は変わらず

現状、議会で承認を受けるのは困難な情勢です。与党勢力で北アイルランドの地域政党である民主統一党(DUP)が国境の取り扱いに不満を表わしており、党首が賛成しない意向を示しています。野党は総じて今回の協定案には否定的です。野党での離反や無所属からの取り込みを考慮しても、賛成はせいぜい300票程度で、過半数(326票)には届きそうにありません。市場は合意を一旦は好感したものの、依然波乱の展開が続きそうです。

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