ユーロ圏の6月景況感について
2019/06/25
<投資信託>
- ユーロ圏の6月景況感指標は引き続きバラついているほか、指標の動きにちぐはぐさも見られました。
- 企業対象と市場関係者対象とで、指標の動きが少し前と逆です。政治要因の影響が大きいと考えます。
- 米国で利下げが近付いたとの見方に対し、欧州金利は下げ止まりの様相で、ユーロは底堅いと考えます。
実態と期待がちぐはぐな動き
ユーロ圏の6月景況感は引き続きバラつきが見られました。21日にIHS Markitが発表したPMI(総合)は、前月比+0.3の52.1と小幅ながら2ヵ月連続で上昇しました。また、24日にCESifoが発表したドイツ企業景況感指数(ifo指数)は同-0.5の97.4(2015年=100)でした。現況指数が同+0.1の100.8、期待指数が同-1.0の94.2と、足元の企業活動に下げ止まりが見られた一方、先行きに慎重でした。企業活動の鈍化はおおむね3月を底に持ち直す兆候が見られますが、まだ覚束ない状態です。
一方、ZEW指数※(期待)は前月比-18.6の-20.1、センティックス経済信頼感指数☆(総合)は同-8.6の-3.3でした。双方とも市場参加者の現状認識や見通しを集計したものです。1、2ヵ月前は、企業活動の実態を示す指標がさえず、市場参加者の見方が楽観的になっていましたが、足元はその逆になっています。こうしたちぐはぐさが見られる理由は、米中貿易摩擦等に見られる政治要因が不確定要素になっている影響が大きく、まだ安心感が出てくる状況とは言えません。
※ZEW指数:ドイツの調査機関ZEW(欧州経済研究センター)がアナリスト、機関投資家、市場関係者に対するアンケート調査を基に算出
☆センティックス経済信頼感指数(本文では「指数」に省略):ドイツの調査会社センティックス社が個人投資家、機関投資家に対するアンケート調査を基に算出
ドル全面安でユーロ持ち直し方向
ユーロ相場は足元、対ドル中心に上昇しています。米国の利下げが近付いたとの見方が優勢で、対米金利差縮小への期待が高まり、ドルがほぼ全面安となっているためです。
これまでのユーロ安は、景気減速と英国のEU(欧州連合)離脱難航による、欧州長短金利の低下が背景にありました。政治的な問題はまだくすぶるものの、米国の金融緩和への流れに加え、欧州金利が下げ止まってきたこともあり、当面は底堅い展開が期待されるところです。
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