ユーロ圏の4月景況感について
2019/04/25
<投資信託>
- ユーロ圏の4月景況感指標は動きにバラつきが見られましたが、先行き改善の方向は変わりません。
- 業種別では、景況感が最も厳しい製造業に下げ止まりが見られた一方、非製造業が伸び悩みました。
- PMIと期待指標との関係から今年後半の景気持ち直しが示唆され、ユーロは底値を固めると考えます。
製造業の景況感に下げ止まりの動きも
ユーロ圏の4月景況感は、全体的に弱い状態にあるものの、引き続き先行き改善する方向が示されました。18日にIHS Markitが発表したPMI(総合)は、前月比-0.3の51.3と2ヵ月連続で低下しました。ただし、製造業は同+0.3の47.8と9ヵ月ぶりに上昇し、景況感が最も厳しい業種に下げ止まりが見られました。一方、サービス業は同-0.8の52.5と3ヵ月ぶりに低下し、動きにバラつきが見られました。
また、24日にCESifoが発表したドイツ企業景況感指数は、前月比-0.5の99.2(15年=100)でした。1月に100を割り込んでから下げ止まっていますが、回復には至っていません。業種別指数は、製造業と商業が前月比低下の一方、建設業とサービス業は上昇とまちまちでした。一方、ZEW指数※(期待)は同+7.0の+4.5、センティックス経済信頼感指数☆(総合)は同+1.9の-0.3でした。
※ZEW指数:ドイツの調査機関ZEW(欧州経済研究センター)がアナリスト、機関投資家、市場関係者に対するアンケート調査を基に算出
☆センティックス経済信頼感指数(本文では「指数」に省略):ドイツの調査会社センティックス社が個人投資家、機関投資家に対するアンケート調査を基に算出
景気持ち直し期待で夏場辺りから変化
ユーロ相場は、市場のリスク選好が強まり、ドル高が進んでいることを受け、対ドルで弱い一方、対円では底堅く推移しています。英国のEU(欧州連合)離脱問題は、引き続きユーロにとって上昇を抑える要因と見られます。
ただし、景況感指標で、景気の先行き改善の方向が示されていることは、ユーロの先行きに対して支えになると見られます。PMIは景気の動きとほぼ一致する傾向があり、期待指標の動きに対して半年程度のラグ(遅れ)が見られます。これは、今年後半に景気が持ち直しに転じることを示唆するもので、ユーロの頭の重い傾向は、夏場辺りから変化してくると見込まれます。足元の相場は底値固めの段階と考えます。
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