アムンディ・ヨーロッパ通信~欧州の景気は底打ちの兆し?

2019/03/22

ZEW指数が急上昇

経済指標の中で、早めに発表される景況感指標に、欧州の景気底打ちを示唆するものが出始めています。19日に発表された3月のZEW指数は、期待指数が2月の-16.6から-2.5へ大幅に上昇しました。この指数は、景気の潮目が変わるタイミングで変動が大きくなる傾向があります。また、4日に発表された3月のセンティックス経済信頼感指数は、2月の-3.7から-2.2と、小幅ながら7ヵ月ぶりに上昇しました。底打ちを示唆する動きは、2月のPMI(総合)とZEW指数(期待)でもわずかに出ていましたが、幾分鮮明化しました。

景気抑制圧力は減退へ

ここまでの景気減速は、米中貿易摩擦や欧州の政治リスク増大など、政治的な側面が強調されがちですが、最も影響が大きいのは、米国が続けてきた利上げによって、景気抑制圧力が強まったことにあります。しかし、3月19-20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、利上げ休止と連邦準備銀行総資産の削減停止が示され、今後、景気抑制圧力が減じる可能性が高まったと考えます。政治リスクも、時間経過と共に軽減され、景気浮揚が期待されます。

※ZEW指数:ドイツの調査機関ZEW(欧州経済研究センター)がアナリスト、機関投資家、市場関係者に対するアンケート調査を基に算出
☆センティックス経済信頼感指数:ドイツの調査会社センティックス社が個人投資家、機関投資家に対するアンケート調査を基に算出

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