竹本容器<4248> 16 年 12 月期は減益計画だが、スタンダードボトルの需要拡大トレンドは変わらず
浅草・合羽橋発祥のスタンダードボトルを強みとする消費財向け容器メーカー
16 年 12 月期は減益計画だが、スタンダードボトルの需要拡大トレンドは変わらず
業種:化学
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・竹本容器(以下、同社)は、化粧品、食品、医薬品向けの容器メーカーである。長年かけて蓄積してきた金型資産を活用して製造する容器(スタンダードボトル)をベースとしたビジネスモデルが、短納期や少ロット生産、かつ、カスタマイズされたデザインの包装容器の供給を求める消費財メーカーのニーズに合致している。
◆ 15 年 12 月期決算
・15/12 期決算は、売上高 12,221 百万円(前期比 10.5%増)、営業利益1,250 百万円(同 42.5%増)となり、期初の会社計画(売上高 11,605 百万円、営業利益 1,040 百万円)を上回った。
・国内ではスタンダードボトルの需要増に加え、減価償却方法の変更により利益が増加し、中国では円安元高による売上高の増加と、生産性向上が利益率上昇につながった。その結果、営業利益は会社計画を上回った。
◆ 16 年 12 月期業績予想
・16/12 期について、同社は売上高 12,788 百万円(前期比 4.6%増)、営業利益 1,202 百万円(同 3.9%減)を予想している。
・証券リサーチセンターでは、16/12 期の業績予想を、売上高 12,919 百万円(前回 12,789 百万円)、営業利益 1,248 百万円(同 1,328 百万円)へと修正した。減価償却費の増加や原料価格下げ止まりの可能性を考慮して売上総利益率を見直し、利益の予想を引き下げた。
◆ 今後の注目点
・17/12 期以降は、売上高は年 7~9%台の増収を予想する。費用の増加はあるが、18/12 期に営業利益率 10%台を回復すると予想する。
・16/12 期に国内での工場建設、18/12 期に海外での工場建設と、隔年で大型の設備投資が予定されている。日本と中国の両軸での世界展開を目指す一環として、まずは 16/12 期に竣工予定の国内工場の立ち上がりに注目したい。